INTERVIEW

2019.12.25UP|インタビュー

水ナスのぬか漬けづくり スタッフインタビュー

泉佐野アグリカレッジの大阪での体験先、泉州アグリでは、夏の間水ナスのぬか漬けづくり(加工体験)を行なっています。今回はスタッフの松田さんに、ぬか漬け作りのことや加工体験のことなどをお伺いしてきました。

泉州アグリの水ナスのぬか漬け泉州アグリの水ナスのぬか漬け

はじめに、作られている加工商品について教えてください。

主に泉州アグリで採れた水ナスを使って、ぬか漬けを作っています。浅漬けの分類になりますね。だいたい5月の始めくらいから9月の始めくらいまでの夏の間に作っています。その中でも安定した量が作れるのが、6月から8月くらいですね。

ぬか漬け作りはいつからされているんですか?

ぬか漬け自体は泉州アグリがスタートした始めの頃からやっているので、だいたい4〜5年前くらいからやっています。でも去年レシピを改良して、新しいものになったんですよ。以前のものは少し味が濃すぎたり、色も良くないというのがあって、改良したいねって言う声は前から上がっていたんですけど…何せみんな素人なんで凄く時間がかかりながらやっとできたって言う感じです。

レシピ改良にはどのくらいの期間かかりましたか?

そうですね…試作も、試作してすぐ食べられたらいいんですけど、3日目、4日目、5日目、6日目…っていうのを待って味見しないといけなくて、ナスがある時期も限られるので、時間はかかりました。スタッフ全員が同じ日に入る訳でもないので、それぞれが試食した結果を紙に書いて共有したり。去年完成したんですけど、一昨年から作り始めて…だから2年越しです。

ぬか作りの様子ぬか作りの様子

どのように改良を進めていったんでしょうか。

本当に何回も何回も試作をして、試して、みんなで作っていったという感じです。
やっぱり始めはすごく迷っていて、あれもこれも入れた方がいいんじゃないかとか、出汁を何で取るかとか…。そんな時に、泉州アグリの監修をしてくださっている農家さんが「ぬか漬けは基礎(ぬかと塩と水)が一番大事だから、まずは基礎で塩分濃度を決めてから、他の入れたいものを入れたらいいよ」って言ってくれて。それはすごく大きなヒントになりました。

どんな味を目指して改良したんですか?

水ナスの素材の味が感じられる仕上がりにしたいねっていうのが根本にあって。味の薄い濃いとか、みんなそれぞれの好みもあって難しかったんですけど、やっぱり素材の水ナス自体がものすごく新鮮で美味しいので、それが生きる味付け。生の水ナスっていう味がわかる、あまり濃すぎない、味でごまかさないようなぬか漬け、そのようなイメージで作っていきました。

改良して評判はいかがですか?

今のレシピに変わってから、ベジステでのお客さんにも美味しいっていう声をいただいたりとか、ありがたいことに一度お中元で配達してくれた方が、倉庫まで美味しかったですって言いに来てくださったこともあって。そういうのはすごく嬉しい。おいしいって言ってくださるのが一番嬉しいですね。

塩もみをしたナス塩もみをしたナス

ここからは加工の体験についてお伺いしていきたいと思います。体験では具体的にどのような作業をするのでしょうか?

私たちが普段やっている作業と同じです。まず、水ナスに虫などがいないかチェックして、ヘタを落としてから消毒液に漬けます。ぬかや材料を測って混ぜて、それをこねて、小分けにしてボール状に丸めてビニール袋に入れます。消毒した茄子は塩もみして、5分ぐらい置いてから塩を払って、先ほど丸めたぬかの中にその水茄子を差してぬかで覆います。それを金具で止めて、外の袋にシールを貼って、その袋にぬか漬けの袋を入れて封をして完成です。

加工作業のポイントなどはありますか?

時期によってハウスの水ナスだったり露地栽培の水ナスだったりするんですけど、それぞれ作り方やレシピを変えていて。ハウスものは皮がすごく柔らかくて、ぬかを吸収しやすいんです。なので水がちょっと多めの柔らかいぬかにつけたり、露地栽培のものはお外で育てている分、皮も固めで中も詰まってきているので、ぬかの硬さをちょっと固めにして、塩もみも時間をかけてあげたりだとか、やり分けています。
そういう茄子の説明や加工作業の加減なども知っていただけたら楽しいんじゃないかなと思います。

ナスをぬかにくるんでいくナスをぬかにくるんでいく

体験者さんは全ての工程を体験することになるんですか?

していただいてもいいし、ちょっと難しいっていう方はパッケージにシールを貼っていただいたりとか、比較的やりやすい作業をやっていただくこともできます。

体験できる曜日や時間を教えてください。

加工は週に2回、月曜日と木曜日に行なっています。時間はだいたい9時くらいから始めて、数が少ない時はお昼くらいまで。でもお中元の時期は箱詰めの商品がたくさん出るので、15時〜16時になることもたまにあります。もちろん体験の方は時間の希望があれば、お昼で上がったりもできるのでお気軽におっしゃってください。

箱入りの商品もあります箱入りの商品もあります

今後の目標はありますか?

水ナスを生で食べるって、やっぱりこの辺りの人じゃないと経験ないと思うんです。ここで作ってる水ナス自体もすごく美味しいし、その水ナスに手を加えたらこんな風になるよっていうのを多くの人に知ってもらえたらなぁと思いますね。大阪の、泉州独特の生で食べても美味しい水ナスと、試作を重ねたオリジナルのぬかを加えたぬか漬けを、いろんな人に食べてもらいたいです。

最後に、この水ナスのぬか漬けを買える場所を教えてください。

普段から置いてあるのは難波のベジステですね。淀屋橋や天王寺のマルシェにも定期的に出店しているので、そこにも持っていきます。あとは梅田の大丸で毎週金曜日に泉州アグリのお野菜を販売しているので、そこにも一緒に持っていっています。いずれも時期としては6月〜8月中旬くらいの水ナスの時期のみ。1個売り以外にも、お中元にぴったりの箱入り商品の注文も承っています。
ぜひ一度、食べてみてください!

加工スタッフの方々加工スタッフの方々

スタッフさんみんなで試行錯誤しながら作り上げた新しい水ナスのぬか漬け、ぜひ一度味わってみてください。そして加工の体験にも気軽に参加してみてくださいね。